本日のレッスンは、社会人女性Kさんのボーカルレッスン。前回の課題曲が合格し、Superflyの「愛をこめて花束を」を新たに課題曲として練習し始めました。
Aメロの低音からサビの高音までパワフルかつ力みを感じさせない発声で歌うにはどうしたら良いか、セクションごとに区切ってレッスンを行いました。
Aメロ - 低音の発声
低音の発声の仕方がまだ安定していないKさん。Aメロを歌うと、すごくのどが閉まってしまい固い声質になってしまいます。レッスン前半の発声練習で、息を乗せながら柔らかく低音を出す発声を念入りに行いました。胸腔や鼻腔の響きを意識することの大切さもお伝えしました。低音の発声はのどや上半身を脱力することがポイントです。また鼻からの息も少し吐けると尚良いと思います。
Bメロ - 低音から徐々に高く
メロディーラインが少し上の音域に移るBメロは、急に声が細くなりがちでした。引き続き息を乗せながら、1オクターブの音程をなめらかに繋げる発声練習を行いました。地声と裏声の変声ポイントを挟んで、行ったり来たりポルタメントで移動することにより、声質に統一感が出てきました。
また、上昇するメロディーラインの時は自然なボリュームUPを意識したり、口腔共鳴でパワフルさを加えることも試してみました。
サビ - 響きをつけると声が変わる
1番のサビの最高音(D)は細く弱弱しくなってしまうため、軟口蓋を引き上げてのどの方にも響きを意識するようにしてみました。私個人的にも、軟口蓋を引き上げると高音が安定しやすい実感があります。Bメロから「口の天井を高く」、喉を「引き上げる」という意識を継続して持つことによって、Kさんご本人もご自身の声が変化した実感を持たれているようでした。レッスンの冒頭と最後で、声の印象がガラリとかわりカッコよく力強さが増した印象です。
低音域の発声を安定させ冒頭から聞き手を惹きつける
身体のどこを響かせて歌うと良いのかという意識は常に持ちながら、特に低音域の発声ではのどや上半身の脱力がとても大切です。歌は高音を発声することに意識が向きがちですが、低音を脱力して柔らかく魅力ある声質で歌えることで曲冒頭から聞き手を惹きこむことができるのではないでしょうか。
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